Sep.19,2015

THE TOKYO ART BOOK FAIRが始まった。

私はそこで自分の写真集にサインをするように言われ、会場の椅子に腰掛けていた。

しかし。

そこにはおびただしい数の写真集、情報、そして人々の群れがあった。

私はそれらを見続けた。

見た。

見た。

見た。

そして見ることに疲れ果て、体調を崩してしまった。

やっとのことで部屋に帰り、燭台のロウソクに灯をともして乳香を焚いた。

その中で目をつぶり、やっと見ることから逃れることができた。

しばらくはこうして、見ることから逃れていたいと思う。